黄桜や月桂冠、宝酒造など日本を代表する酒蔵が集まる京都市伏見区。坂本龍馬が襲撃された寺田屋などもあり観光地としても知られています。
観光地にありながら、京都の日常を感じられる昔ながらのアーケード型の商店街「大手筋商店街」のすぐ近くに今回紹介する「御香宮(ごこうのみや)神社」があります。
御香宮神社は、御香宮門前町という場所にあるのですが、神社の名前は「ごこうのみや」で地名を指すときは「ごこうぐう」と読むようです。
京都はこういうのがちょいちょいあります。
「御香宮神社」は伏見城の大手門が入口

表門は国の重要文化財。
御香宮神社の立派な表門は、伏見城(秀吉が建て関ヶ原の戦いで焼失、その後家康によって再建)の正門にあたる大手門を移築したものだそう。
近くで見るとたしかに城の門らしさがあるような気がしてきます。
表門をくぐってすぐ左には、写真のような狛犬が。うつむき加減の狛犬は少し珍しいですね。
「御香宮神社」の境内には学問の神様を祀る桃山天満宮が
元々は別のお寺で祀られていたものが巡り巡って1969年に御香宮神社に来たそう。
そのため同じ境内にあっても別の神社扱いです。鳥居をくぐって左側には伏見城の石垣に使われていた石もあります。
別神社の扱いのため、御香宮神社の社務所では御香宮神社と桃山天満宮の2種類の御朱印がいただけます。
「御香宮神社」は安産のご利益で知られる
きらびやかな装飾が施された拝殿は、見ごたえあり。御香宮神社で最も知られるご利益は「安産」です。
「日本第一安産守護之大神」として広く信仰されているそうです。
「御香宮神社」の名称の由来となった「御香水」

日本の名水百選の1つ
御香宮の名称の由来は、境内から良い「香り」のする「水」が湧いていたことから。
その水は病にも効くとされ、家康の息子である頼宣・頼房・義直の産湯に使われたほどの由緒あるものです。
現在ある御香水は枯れていたものを昭和の末期に復元したもの。
濾過されているので、安心して飲めます。飲んでみるとまろやかな口当たりでした。
御香水は汲んで帰ることもできます。取水時間は朝の7時から19時までです。

御香水の由来。
京都市のなかで唯一「名水百選」に選出されています。お参りの際にはお忘れなく。
「御香宮神社」にはその他にも見どころあり

伏見の戦跡碑
伏見は、教科書にも載っている「鳥羽・伏見の戦い」の舞台でもあります。
長州藩&薩摩藩の新政府軍VS旧幕府軍の戦いですね。御香宮神社は、鳥羽・伏見の戦いの際の薩摩藩の本陣だったそうです。
拝殿の横には、石庭もあり(拝観料:大人200円、学生150円)、ちょっとしたお散歩スポットとしても楽しめます。
「御香宮神社」へのアクセス

立派な鳥居
御香宮神社へは、大手筋商店街を東に駅方面へ抜けてすぐのところにあります。
最寄り駅は京阪電車の伏見桃山駅、近鉄京都線の桃山御陵前、JR奈良線の桃山駅の3つで、どれも徒歩5分以内の距離です。
駐車場もありますので、車でも行けます。
例年10月には、9日間も続く「神幸祭」が開催され、出店やおみこしでおおにぎわいだそうですよ。
詳しい行事日程などは、御香宮神社の公式HP(https://gokounomiya.kyoto.jp/)で確認してください。
お参りを済ませたら大手筋商店街へ

大手筋商店街の東側入口、すぐ左には京阪電車「伏見桃山駅」
御香宮神社へのお参りをすませたら、ぜひ行きたいのが大手筋商店街。400mも続く長い商店街にはたくさんのお店が並んでいます。
大手筋商店街といえばからくり時計「おやかまっさん」

おやかまっさん(イントネーションが分からない)
大手筋商店街東側の入口からすぐの右手側、ろうきんの上にからくり時計の「おやかまっさん」があります。
大手筋商店街のアーケードの屋根にはソーラーパネルが敷きつめてあり、空調や電灯、そして「おやかまっさん」もソーラーパワーで動いているそうです。

お酒の入った樽がモチーフに。
おやかまっさんは13時から17時まで、それぞれぴったり0分になるときの計5回、からくりが動きます。酒どころの伏見らしく、樽酒がモチーフとなったからくり時計です。
はじめは右上のパネルが反転し、リーダー格の千利休がごあいさつ。

少しずつパネルが開き最終的にはこのように。
坂本龍馬や新選組、豊臣秀吉や伏見城など、ゆかりのキャラクターが登場。どのキャラクターも細かく動きます。
大体からくり時計の1回のショーは3分ほど。スマホの時計より1分ほど早いようです。
おやかまっさんの向かいのミスドはビュッフェやってます!

最高。でも4つで限界。
一部の店舗限定でやっているミスタードーナツのドーナツビュッフェ。大手筋商店街の店舗でやってます。
制限時間は60分間で、大人1,200円(税込)、小学生以下700円(税込)です。
ショーケースのドーナツとソフトドリンクが食べ飲み放題のお得な施策。
季節限定ものでも食べ放題だそうですよ。ゆっくり食べると4個が限界かと。
元を取るコツは「血糖値が上がって満腹になる前に食べる」でしょうか。
「おやつ村」で買い食いが必勝パターン
大手筋商店街の中ほどにある「おやつ村」。たこ焼きやお好み焼きにたい焼きといった買い食い三銃士がそろった恐ろしいお店です。
近くに住む人は、ここで買い物をして夜な夜な「粉もんフェスティバル」を開催しているとかいないとか。
ベンチもあるので、その場で食べることもできますよ。
大手筋商店街は地元密着型
大手筋商店街は、地元に根差した地域住民が集まる商店街です。
銀行の店先で漬物を売るおばちゃんがいたり、プラモデルを売ってるおもちゃ屋さんや、昔ながらの喫茶店があったりと歴史を感じる商店街でした。
京都の普段着の暮らしが楽しめますよ。ぜひ観光ついでに足をのばしてみてください。
今回は以上です。
ではまた!